「住みながら売却」は正直しんどい?内見ストレスを減らし、好印象を与える3つのコツ

不動産売却は人生で数回しかない大きなイベントでありながら、業界の仕組みがブラックボックス化しており、多くの売主様が「何が正解かわからない」まま進めてしまっています。

「とりあえずリフォームした方がいい?」

「買取なら安心?」

「古いから売れないかも…」

そんな不安を抱えたまま、不動産会社の言われるがままに契約し、結果として数百万円単位の「機会損失」をしているケースがあまりにも多いのが現状です。

私たちは、区分マンションの売買において、顧客が求めていないリノベーション区画が多く存在することに問題を感じています。

この記事では、業界のポジショントークを抜きにして、売主様がご自身でベストな選択をするための「売却の羅針盤」をお渡しします。

第1章:その「リノベ」本当に必要?売却手法の選び方

まず、「誰に」「どう」売るかを決めましょう。ここがズレると、手元に残る金額に大きな差が出ます。

1. 業者買取の「楽さ」と引き換えにするもの

不動産会社が直接買い取る「業者買取」は、瑕疵担保免責(売却後の責任なし)や近隣に知られないというメリットがあります。しかし、その代償は小さくありません。

  • 価格の構造: 業者は買い取った後、利益を乗せて再販します。そのため、買取価格は市場価格の7〜8割になります。
  • 機会損失: 市場で3,000万円で売れるポテンシャルがあっても、2,000万円前後で手放すことになるかもしれません。

2. 私たちの提案:「素材」としてそのまま売る

私たちは、あえてリノベーションをせずに「素材(スケルトン)」としてエンドユーザーに売却することを推奨しています。

手法 仕組み メリット 注意点
業者買取 不動産会社へ売却 早い・バレない 安い(利益減)
一般的な仲介 一般の人へ売却 相場で売れる可能性 「リフォームして」と値切られる
素材売却(推奨) DIY/リノベ層へ売却 費用ゼロ・適正価格 価値を語れる担当者が必要

“Create a living space you love.”

人それぞれ好みの空間は異なります。不要なリノベーションをせず、次の購入者が自由に夢を描けるキャンバスとして引き渡すことが、双方にとって最も経済的でハッピーな形です。


第2章:依頼する会社と価格設定の罠

大手なら安心とは限らない

会社選びは「その会社が抱えている顧客リスト(どんな買いたい人がいるか)」で判断すべきです。

  • 大手不動産会社: 広告量は多いが、担当者のノルマがきつく「囲い込み」や「とりあえずの値下げ提案」が起きやすい傾向も。
  • リノベ・コンセプト特化型(私たち): 「古いマンションを自分好みに直したい」という濃いファンを抱えています。古さを「味」として評価できます。

査定額 = 売れる金額ではない

最も多い失敗が「一番高い査定額を出した会社に頼む」ことです。

契約を取りたいだけの「高すぎる査定」は、半年間の売れ残りを招き、最終的に叩き売りになる原因です。

正しい価格設定とは:

「現状は汚いが、リノベ費用を考慮しても、この価格なら買主にお得感がある」というラインを見極めた価格です。


第3章:居住中売却のストレス対策(内見のコツ)

住みながらの売却で一番のハードルが「内見(現地案内)」です。しかし、モデルルームのように完璧にする必要はありません。

1. 「広さ」を見せる片付けでOK

買主様が見ているのは「現在のインテリア」ではなく、「空間のポテンシャル」です。床に置いてある物を退避させ、カーテンを開けて採光を確保するだけで十分です。

2. 不便なことも正直に話す

「西日が強い」「収納が少ない」といったリアルな情報は、リノベーション前提の買主様にとっては「解決すべき課題」としてプラスの情報になります。正直さは信頼に繋がります。


第4章:売却後のトラブルを防ぐ「告知」の力

「売った後にクレーム(契約不適合責任)が来るのが怖い」

そう思うなら、隠さずに全てさらけ出してください。

「言わなくていいこと」なんてない

雨漏り、設備の故障、近隣の音。これらを隠して売ると、後で損害賠償問題になります。

しかし、事前に「告知書」で伝え、契約書に「設備は古いので責任を負わない」という特約を盛り込めば、それはトラブルの種ではなく「合意事項」になります。

「ボロボロです。だからこの価格です。直して使ってください」

このスタンスこそが、最強のトラブル防止策です。


第5章:なかなか売れない時の処方箋

もし売り出しから3ヶ月以上決まらない場合、以下のポイントを見直してください。

  1. 写真はイケてるか? 生活感丸出しのトイレの写真ではなく、光や風を感じる「空間」の写真が必要です。
  2. ターゲット設定のミス: ボロボロなのに「そのまま住みたい人」を探していませんか?「リノベしたい人」へターゲットを変えましょう。
  3. 囲い込みの疑い: 不動産会社が他社からの問い合わせをブロックしていませんか?不信感があればセカンドオピニオンを。

まとめ:あなたの物件の「価値」を信じてくれるパートナーを

不動産売却は、単なる資産の現金化ではありません。

あなたが過ごした時間を、次の誰かの「新しい暮らし」へと繋ぐバトンパスです。

安易な買取で損をせず、不要なリフォームでお金を捨てず、「古さ」を「価値」に変えて次に繋ぐ。


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